2007年4月のコメント
本格的な春到来で、気持ちも軽やかになってきますね。先月何人かの生徒さんに「先生また新しいクラスを作るのですか?」と聞かれました。中にはここのお教室はサロンなのだから他のお教室と同じでなくてもいいじゃないですか。などのご意見もありました。私自身お料理が得意であった事で、これまでどれだけ得をしてきたかしれません。
海外のお友達とも言葉以上に、お料理が心を引き付けてくれました。お料理をなかなかしなくなってしまっている昨今、料理は難しいものとか、めんどくさいものと思われがちで残念に思います。全く初めてのひとがここのレシピをそのまま作って周囲の人から、「すごい人・味だしの達人」と評価されて上達する姿を沢山みてきました。
皆さん誰にでも出来ますよ。先日も生徒さんから、先生の味は「欲張りの味」と言われました。ドレッシング、たれ、下味は他のレシピと比べると色々な調味料を入れるかもしれません。ただいつもの調味料ですのでキッチンにおいてあるものです。
そして入れ方、下味や調理方それでいつものメニューがぐんと美味しくなったら嬉しいですよね。お料理を作る人が素材を最大限に引き立たせてあげたり、生かしてあげましょうという気持ちで取り組めるよう どうしてここでこの調理方なのか、出来るだけ分かりやすく説明するようにしています。
そしてなによりもお料理を作る事の楽しさを伝えられたらと思っています。ただ残念な事に、初心者には敷居が高そうなお教室と思われる事も多いみたいですので、それで初心者コースを設けて基礎的な事をより多く取り入れたクラスを作りました。
まだ自宅で教室をしている時ですから10年程前になるでしょうか。お友達に評判を聞いて入会されたのですが、彼女は2人のお子さんのママで下のお子さんがちょうど幼稚園に入られたので、色々習い事を始めたそうですが、おっしゃるには「主人には内緒なんです。わたしのお料理がおいしくないのでもう餃子は作るな。
ソース持って来い、醤油持って来いと言って食卓の上で自分で味付けをするんです。手芸などよりまず料理を習ってこいと言われるんです。くやしいから上達するまで内緒にして驚かせたいんです。」との事。レシピどうりに作って御主人には、けなされていた彼女の腕が、褒められ上手になったそうです。
その後引っ越しをされてある時、「先生私、儲かっちゃったんです。」とおっしゃるので理由を尋ねると、ご近所の方をお昼にお招きしてそうです。すでに得意になっていた中華の<あんかけ焼きそば>と<シフォンケーキ>等を作って、帰りがけにそのお友達が中華街に行ったみたいにおいしかったので失礼に当たるかも知れないけどと言われて代金の代わりに気持ちですと数人がそっとお金をおいていかれたそうです。
お友達間のルールは良く分かりませんが、かなりのお料理上手がみとめられていたみたいです。とても御主人にけなされていた時の彼女とは打って変わって、自信に満ちて輝いてました。
このようなエピソードはまだまだ沢山あります。「何も出来なかった私がお料理上手なんて言われるなんて奇跡です」。と言った人や「火事があったらまず私はこのレシピをもって逃げます。」などの言葉は私自身の宝物です。 これからも何人の人に幸せを分けて上げられますかね。レシピ作りは永遠のわたしのテーマです。
槻谷寛子
【Aコース】
・筑前煮
・野菜炒め
・ひじきのサラダ
・バナナケーキ
【おもてなしAコース】
・春の松花堂弁当
鯛の刺身 鰻巻き卵
鯛めし 海老のみじん揚げ
高野豆腐 蕗の信田巻き
干ししいたけ 人参
ホタルイカと独活の
酢味噌和え
・白身魚のお吸い物
・葛餅
【おもてなしBコース】
・手こね寿司 筍のうに焼き
・空豆真じょのお吸い物
・鶏のくわ焼き木の芽添え
・冬瓜の海老そぼろ
・葛切り
【ミルフコース・ウイークデーコース】
・簡単本格パエリア
・ミートパイ カレーパイ
・アボカドと海老のわさびドレッシング
・オプストトルテ
【アフタヌーンティースペシャル】
・スコーン
・アフタヌーンサンドウィチ
・ヴィクトリアケーキ
・英国風ミルクティーの入れ方や
・歴史 テーブルセッティング 等